妄言録

日々あれこれ考えたことをまとめたりしようかな、と思い始めました。

勝利

「勝利」とは何を指すのであろうか。 敵を打ち倒すことであるだろうか。 自らの利益を勝ち取ることであるだろうか。 自身の考えを主張しきることであるだろうか。 或いは、単に負けないことであるだろうか。 これらは勝利の因子を持ちはしても「勝利」そのも…

生きるということ

生きるということは如何なることか。 心臓が動いていることをいうのか。 生命活動が継続していることをいうのか。 生きている実感を持つことをいうのか。 これらについてよく考えて観るに、生きるということは行動である、と私は解した。 世にあって、生きて…

心と言葉と肉体

あらゆる作為的な事象について思惟を巡らせ、私はこの様に事柄を観た。 心によってあらゆる事柄は生起原因を持つ。 心に依らずして生じた事柄は存在しない。 言葉によってあらゆる事柄は形成される。 言葉に依らずして形成された事柄は存在しない。 肉体によ…

神なるもの

あらゆる一切の現象、観念、事物を観よ。 あらゆる移り変わりを観て、人間はそこに神なるものを見るのだろう。 しかし、神は此処にいる、というものではなく、また其処にいる、というものではない。 そもそも、人間のいうところの神というような存在は実存の…

価値と意味

私は価値を問う。 私は意味を問う。 あらゆる一切において、生得的な価値、或いは意味を有するものが、果たして存在しうるだろうか。 世において、人間は諸々の事柄に価値と意味とを説いてきた。 命や生存、欲求等の様々な事柄の意味と価値は勿論、世俗にお…

罪と罰

罪とは何か。 罰とは何か。 広く世に善悪の区別あり、伴い法がある。 多くの衆生、属する集団、組織、国は異なれど、等しく法はあり、伴い罪を定め、伴い罰を定めた。 それらは集団生活を維持し、秩序を定める為である。 秩序なき集団は烏合の衆であり、皆異…

苦しみ

この世界には多くの苦しみがある。 衆生は皆苦しみの輪廻に在る。 それらの生起原因を観るに、執着こそがその根本原因であると私は解く。 不快という苦しみの生起原因とは何か。 快楽を求める心である、と私は観る。 絶望という苦しみの生起原因とは何か。 …

原因と結果と選択と

因果応報という観念を観るに、原因に応じた結果が生じるという意味に観える。これは全く自然なる順序によって生じるものである。だが、これをより詳しく観るならば、厳密にはそうではないと観ることとなる。ある結果には必ずそれを生じさせた原因がある。こ…

自他

他者の中に自らを観るように。自らの中に他者を観る。自らの他者への立ち居振舞いに、他者から自らへとされる立ち居振舞いを観る。自らの行いを、他者を通して省みる。おおよそ、自らの行いを客観視することは難しい。無意味な行いを意図して行う人間がいな…

無一文の教え

何かを持つという事は苦しみの縁起である。 それは自ら手に入れる、ということだけでなく、他者から受け取ることもまた同様である。 これは正確には、所有する、ということである。 何かを所有したならば、人間はそれに失わないようにと執着し、それを損なう…